水産物の輸出会社をお探しなら!輸出の流れや世界の水産物の状況

水産物の輸出会社が輸出取引について徹底解説!

海に囲まれた日本は、豊富な種類の水産物に恵まれた国です。和食がユネスコの無形文化遺産に登録されて以来、その美味しさだけでなく体によい食材として、日本の水産物はより一層海外からの注目を集めています。海外での日本食ブームを受け、鮮魚や貝などの新鮮な水産物を輸出したいと考える日本企業も少なくありません。では、どのようにすれば新鮮な水産物を海外へスムーズに輸出できるのでしょうか。

こちらでは、水産物を海外に輸出する方法を解説します。海外に水産物を輸出したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

水産物の輸出会社が解説!一般的な輸出の流れについて

水産物の輸出は、ほかの商品と比べて制約が多く、国際的な規制が数種類あります。国ごとの厳しい規制をクリアしなければ、輸出はできません。なぜなら、食品は口に入るもので、人々の健康に関わるからです。水産物の輸出においては、法律や規制などの基礎知識を身につけておくことが大切です。まず、輸出の定義と一般的な取引の流れについて見ていきましょう。

一般的な「輸出」と関税法における「輸出」

一般的な「輸出」と関税法における「輸出」

「輸出」の一般的な意味と、関税法における意味とは異なります。

輸出の定義とは?

一般的に輸出とは、国内から海外に商品を販売し、外貨を得るやり取りのことをいいます。関税法(輸出入の通関手続きなどについて定めた法律)においては、輸出は内国貨物を海外に送ることと定義されています。内国貨物とは、日本国内に現在ある商品のことです。輸出申告手続きを行い、必要な審査を受け、輸出許可が得られれば、内国貨物を海外に輸出できるようになります。輸出者に代わって通関業者が税関と必要なやり取りを行うのが一般的です。

輸出免税とは?

輸出は輸入と違い、関税がかからないのが特徴です。そもそも輸入にかかる関税とは、海外製品に課税をして価格を高くすることで、国内の商品の消費を守るためのシステムのことです。このシステムは輸出には必要ないため、関税がかからないのです。また、輸出には消費税や地方税もかからないので、仕入れや広告宣伝費、交際費などの諸経費にかかる消費税などは還付の対象となります。関税や消費税の計算をしなくてもよい分、輸出に関する手続きは輸入よりも手間がかかりません。

食品の安全規制に関わる国際的な基準

食品の輸出には、国際的な安全規制をクリアするのが不可欠です。それぞれの基準について詳しく解説していきましょう。

・CODEX

WHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)が設立した、CODEX(食品規格委員会)が定めている基準です。生産段階から消費者に届くまでの安全基準と、食品そのものの品質の規格の2種類に分かれています。

・FDA

CODEXが発表した食品衛生管理の手法で、本来はNASAが宇宙食の安全管理のために考案したものです。食品や医薬品、化粧品などを輸出する際に許可を得なければなりません。

・HACCP

FDAと同じく、CODEXが発表している規制です。ヨーロッパやアメリカ、日本でもHACCPの義務化が始まり、食品を扱う事業者はすべてHACCPの許可を得なければなりません。

新鮮な水産物を海外に輸出する際の流れ

新鮮な水産物を海外に輸出する際の流れ

鮮魚や貝類など、新鮮な水産物を海外に輸出する際の一般的な取引の流れを見ていきましょう。輸出の流れを確認したうえで、海外市場に取り上げられる方法を考えていく必要があります。

輸出取引の流れ

水産物を輸出する際の基本的な取引の流れは下記のとおりです。

  • 1輸出会社は、現地の輸入会社や水産物を扱う業者と売買契約を結び、手続きを開始します。
  • 2水産物の種類に合わせて諸官庁に申請。必要な検査や許可を経て承認をもらったら、次の流れに移ります。
    必要な手続きは、食品の特性や輸出入国の法律によって異なります。トラブルに発展しないよう、食品の特性や法律を確認しながら進めていきます。また、水産物の新鮮さ、安全性を確保するのも大切です。
  • 3船会社や航空会社へ輸送手配の予約を入れます。品質検査を経た鮮魚や貝などは、新鮮さを損なわないように包装し、荷印を行います。
  • 4輸出通関手続きは通関業者が代行するのが一般的です。
    近年、通関業務を素早く行うために、NACCSと呼ばれるオンラインの通関情報処理システムで各手続きが行えるようになりました。通関業者は輸出会社に代わって輸送の依頼書に沿って必要な情報をNACCSに入れ、税関などに連絡します。
  • 5現地の輸入会社は、依頼した通関業者に輸入国税関を申告してもらいます。

輸出時の貨物の流れ

いろいろな手続きがある一方で、貨物はどのように移動していくのでしょうか。

  • 1支払い方法に従って準備が整ったら出荷手配に移ります。
  • 2メーカーや工場から保税地域(輸出入の許可が得られた貨物の置き場)に搬入します。
  • 3輸出通関手続きを通関業者に依頼。貨物は船便や航空便を経て、海外に出荷されます。

主な決済方法の種類

輸出入のやり取りでは、取引相手が海外の遠く離れた場所にいるため、きちんと支払いが行われるか不安になるものです。商品を輸出した場合、どのように代金を回収すればいいのでしょうか。

・信用状決済(L/C決済)

信用状決済とは、輸入地の銀行が輸入会社からの支払いを保証する、信用状のついた決済方法です。輸出側と輸入側との契約をもとに、輸入地の銀行は信用状を発行。輸出側は為替手形を銀行経由で輸入側に送り、代金を回収します。

・荷為替手形決済(D/A決済、D/P決済)

代金回収のリスクをより回避できる決済方法が荷為替手形決済です。輸送書類と為替手形の役目を兼ねる荷為替手形決済は、代引きのようなシステム。輸出会社は荷積後、荷為替手形を輸出地の銀行に持っていき、そこで現地の輸入会社からの代金を回収します。D/A決済とD/P決済はどちらも信用状のない決済方法で、為替手形の支払期限によって2種類に分かれています。

・銀行為替(電信送金・送金小切手)

銀行為替による決済は、銀行口座振込に似ています。輸出側と輸入側が決めた決済条件によって、銀行間の電信送金や送金小切手が利用できます。貨物の受け渡しが確認できたら現地の輸入会社は仕向銀行に代金を支払い、輸出会社は被仕向銀行から受け取るというシステムです。

水産物の輸出会社が紹介する輸出のポイント・世界の水産物の状況について

どんなに素晴らしい商品でも、売り方を間違えれば海外市場には出回りません。単発の取引で終わらず、継続的に輸出を続けていくには、どのような点に気をつけて輸出プランを考えていけばよいのでしょうか。輸出入の取引を始めていくうえで、国内外の状況や相場を調べていくことは重要です。

こちらでは、輸出プランの考え方と水産物の世界的にみた輸出入の状況について解説します。日本と海外の現状や相場を知ることで、輸出入事業の展開も見通しやすくなるでしょう。水産物の輸出会社をお探しの方はぜひ参考にしてください。

鮮魚や貝などの海外輸出を始めるためのポイント

鮮魚や貝などの海外輸出を始めるためのポイント

鮮魚や貝など、種類豊富な食材の海外輸出を始めるためには、押さえておきたいポイントがいくつかあります。まずは、ターゲットを絞るためのマーケット調査、潜在顧客や商品の強みの調査が大切です。また、相場を知り、適正価格を設定することも大切です。

ターゲットの定め方

どんなに魅力的な商品であっても、ターゲットが外れるとビジネスはうまくいきません。では、どのようにしてターゲットを定めればよいのでしょうか。まずは、国内で競合となる商品の売り方や相場を調べることが重要です。海外輸出を決める際には、現地に赴き、潜在顧客や取引先候補のリサーチを行いましょう。そのうえで商品の強みを分析し、アピールする方法を考えます。

安定した供給の確保

継続的に輸出を行うためには、安定した供給の確保が重要なポイントです。そのうえで大切にしたいのは、国内生産物の余剰分を輸出に回さないということです。

業者の中には、国内で余った水産物を有効活用しようと考えている方もいるかもしれませんが、それでは安定した供給の確保にはつながりません。継続的に輸出できることは現地の輸入会社との信頼関係の構築にもつながります。1回だけの輸出ではなく、継続的に輸出することを念頭に置き、漁獲数や鮮魚・貝などの種類の選定、相場の見極めが不可欠です。

現地ネットワークの構築

海外に鮮魚や貝を輸出する場合、現地ネットワークの構築は欠かせません。現地の輸入業者はもちろん、卸売り業者や小売店、飲食店など代理店との関係をしっかり築くことが大切です。強固な信頼関係が構築できていれば、様々なニーズや相場の変化に対応でき、売上につながることが期待できます。電話やメールでのやり取りはもちろん、定期的に現地に足を運び、お互いに顔を合わせながら話をするのも大事です。

世界における水産物の輸出入の状況

世界における水産物の輸出入の状況

古くから日本の食卓は水産物によって支えられてきました。近年では、海外でも新鮮な魚を求める声が高まっています。では、世界における水産物の輸出入の状況はどうなっているのでしょうか。

世界における水産物輸出入の状況

水産庁が発表した2017年度水産白書では、1976年から2015年までの世界の水産物輸出入量の推移を明らかにしています。2015年の段階では、輸入において日本やEU諸国、中国、アメリカなどが上位です。輸出量では、ロシアやノルウェー、中国、EU諸国などが上位を占めています。

世界における水産物輸出入状況の推移

1976年から2015年までの世界の水産物輸出入状況の推移を見ていくと、どちらも増加傾向にあるのがわかります。いろいろな種類の水産物の輸出入が行われる中、鮮魚や貝などの食材は特に国際的に取引されることが多いです。これらの背景には、近年の流通技術の向上や輸送費の低下などがあると考えられます。

水産物貿易の状況

乱獲や水質環境の変化によって、世界の漁獲量は1990年頃から横ばい状態にあります。一方、養殖生産量は年々伸びている傾向です。2014年には初めて食用として消費された鮮魚や貝などの養殖生産量が天然で獲れた量を超え、全体の50%以上を占めています。

水産物の貿易額では、長年発展途上国の輸出額は先進国より下回っていましたが、2014年にシェアが逆転し、800億ドルに達しています。一方、輸入額においては、先進国が発展途上国より2倍以上も高い数値です。

海外への輸出をサポート!水産物の輸出会社をお探しなら

水産物の輸出入量は年々増えていることから、今後も海外からの需要は高まると考えられます。輸出を成功させるポイントは、各食材の強みを知り、現地のニーズを分析することです。輸出の手続きは輸入よりも手順が少ないとはいえ、専門の輸出会社に依頼するのが一般的です。

ターゲティングや現地調査に時間と手間をかけられるよう、新鮮な水産物の海外輸出は、水産事業の輸出入代行業者である株式会社 龍原までぜひお問い合わせください。中国をメインに、アメリカ・カナダ・韓国・シンガポール・ベトナム・タイなど、海外への水産物輸出をサポートさせていただきます。

水産物の輸出会社をお探しなら株式会社 龍原までお問い合わせください

会社名 株式会社 龍原
代表取締役 張 明哲
住所 〒130-0026 東京都墨田区両国4丁目36−7 ガイ・センタービル8階
電話番号 03-5604-5008
URL https://ryugen.co.jp/
営業時間 9:00~18:00
定休日 土曜日・日曜日・祝日
事業内容 水産業、物流サービス、人材派遣・育成、ネット販売
アクセス 両国駅から徒歩5分